弊社ショールームにご来店されたお客様から「和紙と洋紙の見分け方ってあるんですか」と聞かれることがあります。その違いは、和紙を触っていくうちに分かってくるものです……と言ってしまうとブログの意味ありません。そこで、興味を持って頂ける方の参考になればと思い、少しずつですが和紙について解説していきます。
日常にある和紙とは?
さて、いきなりですが皆さんは日常の生活の中に、どれだけ和紙と洋紙が使われているかご存知でしょうか。
新聞や折込チラシ、トイレットペーパー、メモ帳、切手や障子などなど、他にも沢山「紙」と呼ばれるものがありますね。改めて考えてみるとどうでしょう、和紙かなって言うものはありましたか?
意外と分かり難いですよね。


じつは現在の家庭で使われている紙、その殆どが洋紙です。
和紙を生活に取り入れている方もおられるので、全てがそうではありません。しかし和室などに使われている障子紙も、昔と違って今は純粋な和紙ではなく洋紙の要素が多く取り入れられています。
その昔、和紙は生活必需品だった
室町時代、雨傘や灯り、ちり紙、襖障子などにも和紙が使われ、生活に無くてはならない存在でした。
絹の着物が高価だった時代には和紙を原料にした着物まであったくらいです。この和紙着物を紙衣(かみこ)といいます。
紙衣(かみこ)とは?

紙衣というのは、柿渋やこんにゃく糊などを強さのある和紙に、浸み込ませては揉んでを繰り返して和紙自体に強度を持たせた和紙の総称です。無加工の物に比べると格段に防水能力が高い事が特徴にあげられます。
その昔「風船爆弾」という戦争の道具にも紙衣の技術を用いられていました。
ご興味のある方は風船爆弾で調べて見てください。
そんな和紙も戦後の生活様式の変化などによって、和紙から洋紙へと需要がシフトしていきました。
やはり大量に安く作れる洋紙に軍配が上がったのでしょう。
現代ではネットでやり取りをするようになって、その紙すら使わない時代(ペーパーレス化)になってきています。まさに今は洋紙の危機……凄い世の中になりましたね!そうなると私の個人的な考えとしては、歴史と特徴があり日本ならではの和紙が、再度注目されていくのではと考えたりしています。
さて話は戻りまして、じゃあ和紙ってどんなもの?
については次回お話したいと思います。
【和紙と洋紙の違い解説シリーズ 全3回】
第2回「和紙ってどんなもの?」編

第3回「和紙と洋紙の見分け方」編(最終回)

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